呼吸器専門医試験は、呼吸器内科医としての専門性を証明する重要な試験です。
しかし試験対策の情報不足からどのように対策をすればいいのか不安で困っている先生も多いと思います。
試験は広範囲にわたる知識と臨床経験が要求されます。合格するためには、忙しい呼吸器内科の業務の合間に、計画的かつ効率的な対策が不可欠です。
この記事を読むと、2025年度の呼吸器専門医試験を受ける先生方が最短で合格できるようになります。そのために必要な試験対策、勉強方法、おすすめ書籍を中心に記事にしていきます。
呼吸器専門医である私自身の経験談を基にしており、非常に参考になる有料級の情報です。
本記事が、2025年度呼吸器専門医試験を受験予定の先生方の合格にお役に立てれば幸いです!!
2025年度呼吸器専門医試験日程
この記事を執筆時点(2025年3月)では2025年度の具体的な試験日は公表されていませんが、昨年度の試験日は2024年10月13日(会場TOC有明)でしたので、2025年も同じような時期になると思われます。参考までに2024年度の試験日程、試験時間について記載します。
- 試験時間: 10時45分~12時30分(一般問題:共通 計70題)
13時45分~15時30分(実地問題:共通 計50題) - 書類提出期間: 2024年6月3日~7月4日
- 最新情報: 必ず日本呼吸器学会の公式HPで最新情報を確認してください
- 合否結果:2024年12月頃
試験対策:いつから始めればいい?過去問は?
試験日から逆算し学習計画を立てていきましょう!
試験勉強の目安は
- 気持ちにゆとりをもって対策をしたい先生:書類を提出した後から開始
- 最小限の勉強で乗り切りたい先生:1ヵ月前
ちなみに私自身は後者でした・・・
1ヵ月前でも間に合いますが、精神的にもかなりきついです。十分な試験対策は難しいと思いますが、合格点には達する可能性があります。
私の経験からは、3か月前には開始することをお薦めします!
また過去問は非公表です。そのため、試験対策が難しいのが特徴です。
参考程度ですが、下記で紹介する新 呼吸器専門医テキスト(改訂第2版)の後ろのページに簡単な問題が数題掲載されています。
試験対策に必須の書籍2選!
残念ながら、ここ3年は呼吸器専門医試験対策用の書籍が出版されていないため、やや情報が古い書籍になってしまいます。よって、最近のトピックス、ガイドラインは自身で対策をしていく必要があります。
2025年度呼吸器専門医試験を受ける先生方は、下記の書籍をベースにして対策をしていくしかないです。
日本呼吸器学会が編集した専門医テキストは、試験対策の必須アイテムです。唯一の学会公式のテキストですので必携です。
一通りの知識の確認に最適な一冊です。試験会場では6割ほどの先生が使用されている印象でした。
3.肺がん学会の肺癌診療ガイドライン←ホームページを参照
肺がん分野は頻出で、出題割合が多いですので、対策は必須です!
上記2冊は必須で、多くの受験者が購入し対策する書籍となります。
試験対策・勉強方法:合格までの戦略
試験対策で使う書籍は、次の2点です。
①新 呼吸器専門医テキスト(改訂第2版)→以下「専門医テキスト」と略
②
1)一問一答で知識を確認していく
本書の紹介に「2172問を3回解いて合格へ!」とある通り、問題数がかなり多いですが、各分野の知識を総確認することができます。どんどん確認していきましょう!
この問題集を進めるだけでも、相当の時間がかかります。
2)同時に専門医テキストを読み進めていく
・初めの基礎の分野(解剖、生理)は、内容的に数年で大きな変化がないこと+勉強しないと全く分からない分野(逆に言えば勉強すれば得点源になる)なので、読み進めていきましょう。本番でもしっかり出題されます。
・特にテキストの下線部分は必ずチェックしましょう。試験では下線部分以外からも当然問われます。専門医テキストに記述されていない知識から多く出題されていました。
・先生方が既に知っている内容のページはサラッと進めていきましょう。日常臨床で遭遇しない疾患、勉強したことがない箇所については優先的に勉強していきましょう。
上記をひたすら進めていきましょう!基本的な試験対策はこれがメインです!!
時間がない先生や試験対策を始めるのが遅くなってしまった先生は、日常臨床+上記だけでも合格点には達してくると思います。
(私自身は、試験勉強を開始するのが遅く、最終的に割り切り、一問一答を4~5周ほど確認し試験本番に臨みました)
呼吸器専門医試験でチェックしておきたいポイント
1)最新のガイドラインは要チェック
2)基礎分野の確認
専門医テキストの初めの解剖、生理分野の基礎知識は必ず確認しましょう。知らないと全く解けませんから。
3)肺がん領域は特に出題割合が高い
近年改訂されたガイドライン、具体的な治療レジメン(一般名で)、TNM分類とステージもチェックしておきましょう。
4)全ての分野から細かい知識まで問われる
おすすめ書籍(余力がある・さらに確実に合格したい先生向け)
上記で紹介した「一問一答」問題集が進み余力がある先生、トピックスまで対策をし確実に合格点を取りたい先生は下記の書籍もチェックしておくといいでしょう。
臨床現場で役立つ知識がコンパクトにまとまっています。改訂された部分の把握に利用できます。
3)最新ガイドラインに基づく呼吸器疾患診療指針 第6版(診療指針シリーズ)総合医学社 2024/12/25
各分野でのトピックスの把握は1)または3)のどちらかで十分だと思います。
私の呼吸器専門医試験 受験体験記
試験勉強の開始は1ヵ月前ではやや厳しい
私は約1ヵ月前~実際に試験勉強を開始しました。私の経験から言えることは「もっと早く試験勉強を始めたほうがいい!」ということです。短い期間では、出来ることに限りがあります。
宿泊ホテルの予約は早めに確保を
他の大きなイベントも重なっており、最寄りのホテルの予約が難しくなります。当日は、少々お金を払ってでも近くのホテルを確保したほうが、精神的にも良いと思います。
問題はかなり難しい
確実に解答できたと思われた問題が3~4割程度でした。他の6~7割は厳しいかなという感覚でした。問われる内容、知識はかなり細かく、「さすがに1ヵ月の勉強で合格は難しいかな」という手応えでした。
臨床問題は、内科専門医試験の分量と同程度です。
解答時間に余裕はない
解ける問題を確実に解いていきましょう!分からない問題に時間をかけすぎないように(時間をかけても解答できませんから)しましょう。
試験前日はしっかり疲れをとりましょう
本番はかなり疲れますので、万全の体調で臨みましょう!
先輩、後輩の合格体験記:周囲の受験者の声
上述してきた内容の他に、私より先に受験した先生や後輩から聞いた生の声をまとめて掲載します。
特に周りに呼吸器専門医試験を受ける先生がいない、呼吸器専門医がいない環境で勤務されている先生は、ご参考にくださいね。
「過去問がなく、試験対策がしにくかった。そのため不安だった」
「呼吸器学会から出ている専門医テキスト以外からも当然のように出題されていた」
「試験対策をあまりせず挑んだ同僚が試験に落ちていたから、油断しないようにね」
「日常の仕事で忙しく、あまり試験勉強ができなかった」
「出題内容が難しく合格できないと思った」
「新専門医テキストと一問一答をメインに勉強した」
苦労して呼吸器専門医を取得した後:キャリアの選択肢が増えます
苦労して呼吸器専門医を取得すると、精神的に楽になります。
専門医は1つの資格にすぎないのですが、多くの医師にとっては、キャリアの大事な通過点であり進路を変えていくようなものでもあります。呼吸器研修を修了した唯一の証ですからね。
私の場合は、呼吸器専門医の取得の後に、職場を変えたいと思っていました。
医師には色々な資格がありますが、転職をする際に持っていると強い専門医の資格があると、就職活動の幅が格段に広がることを身をもって体験しました。何より自信になります。
特に呼吸器専門医の数は少なく医師不足の診療科なので、売り手市場でしたね。自分を安く売る必要がなくなります。
私は専門医を取得した後、医師転職サイトを通して「呼吸器専門医としてキャリアを活かせる職場」+「前の勤務先より自身と家族にとっても良い環境」を探すことができました。
私にとっては呼吸器専門医を取得したことが人生の重要なターニングポイントになっています!
今の職場環境に悩まれている先生がおられましたら、呼吸器専門医を取得することを目標にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事は、2025年度の呼吸器専門医試験を受ける予定の先生方に向けて、合格するために必要な試験対策、勉強方法、おすすめ書籍を中心にまとめました。私自身の経験談を基にしており、非常に参考になる有料級の記事だと思います。
この記事をご活用頂き先生方の呼吸器専門医試験合格のお役に立てれば幸いです!
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