「当直明け、もう何もできない…」
そんな日を少しでも楽にしたいと思いませんか?
私たち勤務医にとって、当直は避けられないハードワークです。
特に若手医師が働く急性期病院では、日勤後に、休むまもなく、そのまま当直に入ります。
翌日の朝9時頃まで救急診療、入院中の患者対応も行い、当直明けは心身ともに疲弊します。
私自身、10年以上当直を行う中で、少しでも当直明けの負担を減らすことができないかと試行錯誤してきました。
その試行錯誤の中で、過ごし方ひとつで疲労の残り方は大きく変わると実感しています。
この記事では、私が当直翌日の疲労を減らすために実践したことを実体験をもとにまとめます。
この記事では
- 当直明けの疲労を最短で回復する方法
- やってはいけないNG行動
- 翌日に疲れを残さない生活設計
医師だけでなく、夜勤のあるすべての方に役立つ内容です。
結論|当直明けの疲労は「事前準備・過ごし方・睡眠」で大きく変わる

- 当直中に業務を完結し、明けに仕事や予定を残さない
- 帰宅後は入浴→消化の良い食事→90〜180分の仮眠で回復を優先
- ストレッチやリラックスで自律神経を整える
- 夕方以降はカフェイン・アルコール・スマホを控え、睡眠の質を守る
この流れを意識するだけで、当直明けの消耗感は軽減し、翌日のパフォーマンスも安定します。
当直前・当直中にやるべきこと(疲労を持ち越さない)

① 当直業務は当直内で完結させる
当直明けに仕事を残すと、それだけで回復が遅れます。
当直中のカルテ記載、事務仕事は当直中に終わらせる!と強く意識することが大切です。
「終わらせて帰る」が最重要戦略です。
② 引き継ぎは丁寧かつ簡潔に
日勤帯にスムーズに気持ちよく引き継げるように、診療中から要点を整理したカルテ記載を心がけましょう。
③ 当直明けに予定を入れない
検査や外来は極力避ける。
「業務予定を入れない」が疲労回復の鍵です。
④ 当直終盤の空いた時間を有効活用する
当直の終わりの落ち着いた時間帯があれば、回診などの病棟業務を進めると
終了後すぐ帰宅できます。
帰宅後にやるべき疲労回復法

⑤ まずはシャワー or 入浴
血流改善とリラックスが基本です。
ぬるめ(38〜40℃)で10〜15分が理想です。
⑥ 余力があれば温泉・銭湯
環境を変えるだけでリフレッシュ効果は段違いです。
⑦ 消化に良い食事をとる
疲れきった身体をケアするためには食事に気を配ることが効果的です!
食事後に仮眠をする際には、消化にいい食事を摂取することがコツです。
おすすめ:
- おかゆ・うどんなどの消化しやすい食べ物
- 野菜・ヨーグルト・果物
- 魚中心の軽食
NG:脂質過多・アルコール・カフェイン
⑧ 仮眠は「90分 or 180分」
睡眠にはレム睡眠(眠りが浅い)とノンレム睡眠(眠りが深い)があり、約90分の周期で繰り返します。
この睡眠の周期を意識して仮眠をとるといいと感じています。
私は180分(3時間)の仮眠を目安にしています。
ポイント
寝すぎると夜の睡眠に悪影響 → 最大3時間までがおすすめ
⑨ リラックスタイムを確保
アロマ・音楽など、脳を休ませる時間を。
⑩ ストレスをためない
軽い散歩や好きなことを取り入れましょう。
⑪ ストレッチ・マッサージ
特に肩・背中・下肢は重点的に。
⑫ 家族のサポートを頼る
当直明けは回復優先でOKです。
就寝前にやるべきこと
⑬ 夕食も軽めにする
⑭ アルコールは控える
睡眠の質を下げるため非推奨です。
⑮ スマホ・PCは控える
ブルーライトは覚醒を促します。
⑯ 早めに就寝する
「今日は回復日」と割り切りましょう。
やってはいけないNG行動

疲労回復を高めるための科学的ポイント

① 仮眠は「90分単位」が理にかなっている
ヒトの睡眠は、約90分周期(レム睡眠・ノンレム睡眠)で繰り返されています。
そのため、仮眠は90分または180分で区切ることで、睡眠の浅いタイミングで起きやすくなり、スッキリ感が得られます。
② 入浴は血流改善と自律神経を整える
ぬるめ(38〜40℃)の入浴は、副交感神経を優位にし、リラックス・疲労回復・睡眠の質向上に寄与します。
また、温熱刺激により末梢血管が拡張し、筋肉の疲労物質の除去が促進されます。
おすすめ入浴法
・38〜40℃で10〜15分
・就寝の1〜2時間前が理想
③ カフェインは「摂取タイミング」が重要
カフェインには覚醒作用がありますが、摂取後4〜6時間は効果が持続するとされています。
そのため、当直明けにカフェインを摂りすぎると、夜間の睡眠の質低下につながる可能性があります。
ポイント
・仮眠前は少量OK(覚醒維持)
・帰宅後〜夕方以降は控える
・夜の睡眠を最優先に考える
④ アルコールは「眠りを浅くする」
アルコールは一時的に眠気を誘発しますが、後半の睡眠を浅くし、中途覚醒を増やすことが知られています。
疲労回復を優先する場合は、当直明けの飲酒は控えるのが望ましいでしょう。
⑤ 「光」と「スマホ」が睡眠の質を左右する
スマホやPCのブルーライトは、睡眠ホルモンであるメラトニン分泌を抑制します。
当直明けは特に自律神経が乱れているため、就寝前1時間はデジタル機器を控えることが有効です。
まとめ|当直明けは「戦略的に休む」
当直明けの疲労は避けられませんが、
回復の質はコントロールできます。
- 仕事は当直内で終わらせる
- 帰宅後は血流・睡眠・リラックスを意識
- 刺激を避けて回復に集中
この積み重ねが、翌日のパフォーマンスを大きく左右します。
日々ハードな業務をこなす先生方の負担が、少しでも軽くなることを願っています。