【はじめに】
医師国家試験、内科専門医試験、総合内科専門医試験の対策をする際に一度はイヤーノートを使ったことがある先生がほとんどだと思います(使ったことがない先生はいないのではないでしょうか)。
私が内科専門医試験や総合内科専門医試験の勉強をする際に使用したのがイヤーノートですが、臨床医になって「イヤーノートの素晴らしさ」に気が付いたことから、日々の臨床業務で活用をするようになりました!
この記事では、臨床医がイヤーノートの活用をお薦めする理由やメリットを解説します。
この記事を読むことで、皆さんの診療がスムーズかつ便利になり日常臨床レベルを上げることができるようになります!
今回は、総合内科専門医を取得した私自身が、日々の臨床業務でイヤーノートを使っている経験談を元に、臨床医の先生方に向けてまとめていきます。
先生方の日々の臨床業務のお役に立てれば幸いです!
臨床医の私がイヤーノートをお薦めする理由(メリット)
イヤーノートは、医学部生、研修医、さらには臨床医に至るまで、幅広い層の医師に愛用されてきた医学書であり、聞いたことがない先生はいないと思います。イヤーノートは、主に試験対策で利用されますが、単なる試験対策書だけではなく、臨床現場で医師をサポートする最強のツールになり得ます!。そのメリットは多岐にわたります。ここでは私がイヤーノートをお薦めする理由やメリットをまとめていきます!
1)分野毎にとてもコンパクトに大事な内容がまとめられている!
私たち臨床医は日々の忙しい業務の中で、膨大な量の情報を効率よく整理し、迅速な判断を下すことが求められます。イヤーノートは各分野、各疾患について、重要なことがコンパクトに、分かりやすく記載されています。コンパクトですが、専門医がみても細かい詳しいところまで記載がなされており、非専門分野なら十分な内容です。忙しい臨床医が、手っ取り早く正確、網羅的で詳しい情報にたどりつくことができる有益な書籍です!使わない手はありません。
2)各科で扱う疾患のポイントを「幹から枝葉」の記載形式で凝縮されている
各疾患の基礎~病態生理、診断、治療など、全体像をコンパクトに把握することができます!
各分野の初めには、解剖生理学の基礎も記載があるので、気になったことをすぐに調べることができ理解が格段に速くなります。
3)医師国家試験や専門医試験、最新のガイドライン・診断基準が毎年アップデートされている
専門医になると、その専門分野の診療をアップデートしていくだけでも大変です。ましてや、非専門分野については、かなり努力をしていかないとアップデートすることは困難です。
イヤーノートは各分野の最新のガイドライン・診断基準などを反映し毎年アップデートされているので、新しい情報を手に入れることができます!
忙しいけど、非専門分野の知識もアップデートして、より良い医療を社会に提供していきたいと思っている先生には相性抜群だと思いますよ!
4)情報の信頼性が高い
各分野の専門医のチェックが入っています。知りたい時に素早く信頼性の高い情報にたどり着けるかどうかは臨床医にとっては重要です。
インターネットで信頼性が怪しいサイトから誤った、偏った情報を取得してしまうことは避けなければいけません。
5)抜群の使いやすさ!
ほとんどの先生が一度は手に取ったことがあると思います。一度使ったことがある書籍なので、より使いやすいですよね!
6)多岐にわたる疾患の網羅性の高さ
内科、外科、小児科など、幅広い領域の疾患が網羅されているため、様々なケースに対応できます。
7)系統的な知識の整理がしやすい
医学の膨大な知識を、イヤーノートで整理することで、より体系的に理解することができます。
臨床医が実践するイヤーノートの賢い使い方
1)日々の診療で活用する
日々の臨床業務で出会った疾患、病態について確認していきます。担当患者さんがもつ既往歴や既存症についても調べてみると、知っていることで診療をする際に役に立つことをよく経験します。
私は呼吸器内科を専門に診療をしていますが、他科の疾患については時間がある時にイヤーノートを参照するようにしています。少ない労力で網羅的に基礎知識を確認することができるため、とても勉強になりますよ!
2)内科専門医試験や総合内科専門医試験の対策で活用する
医師国家試験以外にも、内科専門医試験や総合内科専門医試験でも重宝します!
例えば、これから初期研修を終えて内科専門医を目指す方は、日頃からイヤーノートを活用していけば、専門医試験で出題された内容も確認できるため、試験対策にもなりますね!総合内科専門医の受験を考えている先生も同様に活用することができます!
3)担当症例で学んだこと、新しく勉強した知識を書き込んでいく
イヤーノートの余白に書き込んでいくと、知識の整理、定着につながります。
私は、日々の臨床業務で学んだことをメモしています!
4)他科の先生に相談する前に、最低限の知識を入れて準備する
他の先生に相談をする前に、予め該当ページを参照しておくと、ディスカッションの際に役にたちます。理解の解像度が高くなりますので、ぜひお薦めです。
5)医学生、研修医を指導する際の参考にする
見学してくれる医学生や、ローテート中の研修医の先生に、疾患の基礎知識を簡潔にお伝えする際に活用しています。特に医学生には、このようなことが国家試験で問われるよとお伝えしていくと反応がいいです。
イヤーノートを活用する際の注意点
なるべく新しい年度のイヤーノートを利用しよう
イヤーノートは毎年改訂されています。できるだけ最新の版を使用するようにしましょう。私は2年毎に更新しています。
まとめ
イヤーノートは、臨床医がうまく活用できれば、臨床現場でかなり役立つツールの一つです。
このように迅速な情報検索、知識のアップデート、多岐にわたる疾患の網羅など、多くのメリットがあります!日々の臨床業務はもちろん、自己研鑽にも役立ちます。この記事で紹介した方法を参考に、自分にとって最適な使い方を見つけて、イヤーノートを最大限に活用してください。
専門医試験のためだけに素敵なイヤーノートを利用するのはもったいないですよ!
ぜひイヤーノートを活用し先生方の臨床レベルのUpにつなげていきましょう!
この記事が先生方のお役に立てれば幸いです。