【若手医師必見】呼吸器内科医のリアルな年収事情|将来設計の羅針盤

「先生、将来、呼吸器内科に進みたいんですけど、正直、お給料ってどれくらいになるんですか?」

研修医の先生方にとって、専門診療科選びはまさに人生の岐路となります。

その際に、情熱や興味はもちろん大切ですが、生活を支える上で年収も気になるのは当然です。

しかし、医師の年収は、まるで複雑な方程式のように、様々な要因が絡み合って決まります。

具体的には医師の年次、診療科、専門医資格の有無、勤務先の種類(大学病院、公的病院、私立病院、総合病院、クリニック)、雇用形態(常勤・非常勤)、役職、外勤、当直、時間外勤務… これらの変数が掛け合わされるため、ネットの情報だけでは「実際のところどうなの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、「呼吸器内科医の勤務医のリアルな年収」 に焦点を当て、皆さんの疑問にズバリお答えします!

「急性期病院で働く呼吸器内科医の実際の年収って、どれくらいなんだろう?」

「呼吸器内科に興味があるけど、将来設計のためにも具体的な年収を知っておきたい」

そんな悩める若手医師の皆さんのために、自然豊かな地方の急性期総合病院に勤務する、キャリア10年超の現役呼吸器内科医が、自身の経験に基づいたリアルな年収事情を赤裸々にお伝えします。

呼吸器内科医(勤務医)の平均年収データから見えること

まず、一般的なデータから呼吸器内科医の年収の目安を見ていきましょう。

日本国内 呼吸器内科医の平均年収:約 1,454万円(Indeedより引用)

診療科別(呼吸器科・消化器科・循環器科)の平均年収:約1,267万円

(独立行政法人 労働政策研究・研修機構、2012年 勤務医の就労実態と意識に関する調査)

ボリュームゾーン(呼吸器科・消化器科・循環器科):

  • 700~1000万(10.9%)
  • 1000~1500万(39.8%)
  • 1500~2000万(29.6%)

(独立行政法人 労働政策研究・研修機構、2012年 勤務医の就労実態と意識に関する調査)

これらのデータから読み取れるポイントは以下の通りです。

  • 呼吸器内科医の平均年収は、一般的に1400万円台とされています。
  • ただし、診療科を複合したデータでは、やや低い可能性もあります。急性期病院では、時間外緊急対応が多い循環器科よりは低くなっているはずというのが現場感覚です。
  • 呼吸器内科医の年収は、内科系診療科の中では平均的な水準にあると言えます。

年収に対する満足度は?

給与・賃金に対する満足度に関する興味深いデータもあります。

「満足している」「まあ満足」と解答した「呼吸器科・消化器科・循環器科」の医師は33.5%でした

一方で、「不満である」と解答した割合が最も高いのが「救急科」で、次いで「呼吸器科・消化器科・循環器科」、「外科」となっています

(独立行政法人 労働政策研究・研修機構、2012年 勤務医の就労実態と意識に関する調査)

このデータからは、平均的な年収水準である一方で、満足度は他の診療科と比較して高いとは言えない側面が見えてきます。

呼吸器内科医の仕事の忙しさや責任の重さが、満足度に影響している可能性も考えられます。

しかし、筆者の経験に基づいた肌感覚では、周囲の呼吸器内科医で年収に強い不満を抱いている先生は少ない印象です。

地域による年収の違い

他の診療科と同様に、呼吸器内科医の年収も勤務する地域によって差が生じます。

一般的には、都市圏よりも地方の方が平均年収は高い傾向にあります。これは、医師不足の状況や、地域医療を支えるためのインセンティブなどが影響していると考えられます。

【現役医師が語る】リアルな呼吸器内科医の年収は?

それでは、皆さんが気になる、現役の呼吸器内科医の年収を公表していきます。

これは筆者自身の過去の給与明細に基づいたものです。

  • 医師3年目:約800万円
  • 医師4~5年目:約1200万円
  • 医師6~10年目:約1300~1400万円
  • 医師10年目~:約1450万~1500万円

【年収の内訳と働き方】

  • 医師3年目以降は、月に3~4回の救急日直・当直を含む年収です。
  • 月間の時間外勤務は約80時間に及びます。
  • 医師4年目以降は、できる仕事や任される仕事が増えてきたため時間外業務が多いことを反映しています。
  • 個人的な感覚としては、週末にも回診や残務処理を行うことが多く、労働時間は決して短くありません。
  • 家族に負担をかけていると感じることもあり、「満足はしていないけれど、強く不満であるとまでは言えない」というのが正直な感想です。

このデータは、あくまで一例であり、勤務先の病院や個人の働き方によって大きく変動することを理解しておいてください。

しかし、地方の急性期総合病院における呼吸器内科医の年収の一つの目安として参考にしていただければ幸いです。

まとめ|年収はあくまで判断材料の一つ

今回は、現役の呼吸器内科医の勤務医の年収について、データと筆者の経験に基づいてまとめました。

将来の専門診療科を選ぶ際、年収は重要な判断材料の一つであることは間違いありません。

しかし、それ以上に、その診療科への興味や情熱、患者さんと真摯に向き合いたいという気持ちが大切です。

今回の記事が、皆さんの将来設計の一助となれば幸いです。

この本は、22世紀の医師のリアル(将来どのように働いていけばいいのか?)について、医療の最前線で活躍されている先生方へインタビューし紹介されています。考え方のヒントになります。

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