結婚し、子どもが生まれると、賃貸生活が手狭に感じられ、マイホームを考え始める先生は多いものです。
私たち医師も同じですが、医師の家づくりには職業特有の事情が絡みます。なかでも悩みやすいのが「土地探し」です。
この記事では、実際にマイホームを建てた勤務医の経験をもとに、医師が土地探しで重視したいポイント17選を解説します。当直・オンコール・キャリア異動といった医師ならではの視点も含めてまとめました。医師以外の方にも役立つ内容です。
この記事でわかること
- 医師が土地探しで見落としがちな17のチェックポイント
- 当直・オンコールを踏まえた「通勤距離」の考え方
- 子育て・資産価値・災害リスクまで含めた総合的な土地選び

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医師が重視したい土地探しのポイント17選【一覧表】
17のポイントは、大きく「子育て・教育」「立地・アクセス」「勤務医事情」「資産・安全」の4テーマに整理できます。
| テーマ | ポイント |
|---|---|
| 子育て・教育 | ②教育環境 ③進学先 ④通学距離 ⑤治安・雰囲気 ⑮周囲の年齢層 ⑯周囲の雰囲気 ⑰夫婦が育った環境 |
| 立地・アクセス | ①閑静な住宅街 ⑥通勤時間 ⑦程よい距離感 ⑩最寄り駅 ⑬接道の交通量 ⑭生活インフラ |
| 勤務医事情 | ⑥通勤時間 ⑦程よい距離感 ⑨勤務先変更の可能性 |
| 資産・安全 | ⑧資産価値 ⑪買い物のしやすさ ⑫災害リスク |

①閑静で落ち着きのある住宅街
長く暮らす家だからこそ、静かで落ち着いた住環境は基本条件です。繁華街や幹線道路沿いは利便性が高い反面、騒音や人通りが気になりやすいため、生活の質を重視するなら閑静な住宅街を第一候補にしたいところです。
②子どもの教育環境はどうか
子育て世代の医師は、教育環境を重視する方が多いはずです。学区の評判、周辺の塾や習い事の充実度も確認しておきましょう。
③将来の子どもの進学先まで考える
医師のご家庭では、落ち着いて子育て・学習ができる環境を重視される方が多いと感じます。高校までを見据えて土地探しをしていきましょう。
有名私立進学校はどうしても都会に集中します。今はその希望がなくても、将来「私立に通わせたい」となる可能性も視野に、通学可能な地域かどうかを検討しておくと安心です。
④子どもの通学距離はどうか
特に小学校・中学校までの通学距離は重視しました。引っ越し前は小学校まで遠く、重い荷物を背負って暑い夏場に通っていましたが、引っ越し後は近くなりました。学校でイベントがある際に歩いていけると大変便利です。
⑤地域の雰囲気・治安がいいか
子育てをするうえでとても重要です。若い世代・子育て世代が多い地域では、地域ぐるみで子育てや安全を見守る取り組みがあることも多く、子育てがしやすい傾向があります。治安が悪い、交通量が多く騒がしい場所は避けましょう。

⑥職場までの通勤時間はどうか
私は30分程度を目安にしました。毎日の通勤時間が長いのは負担です。加えて勤務医には、診療科によって時間外のオンコール体制があります。私は循環器内科・外科・脳神経外科ほど緊急で呼ばれる科ではない内科医ですが、患者さんの急変時などに病院へ行きやすい立地を選びました。
当直明けはヘトヘトで、疲れた状態での長時間運転は危険です。勤務医にとって通勤時間は重要な土地探しのポイントです。
⑦職場までの「程よい」距離感
近すぎるのも考えものです。職場から近いと、いつでも病院に行ける状態になり、オンとオフの切り替えが難しくなります。救急車のサイレンを聞くたびに仕事が頭をよぎる——勤務医あるあるです。私は仕事外はリフレッシュして家族サービスをしたいと考え、程よく離れた立地を希望しました。価値観によりますので参考程度に。
⑧資産としての土地の価値を考える
資産価値が無さすぎる土地は避けたほうが無難です。将来的に売却・相続する場面で、子どもたちに負担をかけかねません。近年は空き家問題や地方の地価下落もあり、「出口」を意識した土地選びの重要性が増しています。

⑨将来的に勤務先が変わる可能性も考慮
私は医局人事ではない勤務医のため、勤務先やキャリア形成をある程度自分でコントロールできます。しかし変化の激しい時代です。病院の経営状況や医師の退職で職場の雰囲気が変わることもありますし、キャリアの都合で勤務先が変わることもあり得ます。
将来の変化にある程度柔軟に対応できるよう、私は(やや遠方になっても仕事に困らないよう)主要道路・高速道路・公共交通機関との距離感も考慮して土地探しをしました。医師のキャリア設計とあわせて考えたい方は、マイホームを建てたい医師が準備しておきたいこと7選もご覧ください。
⑩最寄り駅へのアクセスがいい
私は最寄り駅まで20分程度の立地を希望しました。地方の車社会に住んでいますが、学会などで遠方に行く際に便利です。医師は勤務後に講演会や夜間の勉強会が駅近のホテルで開かれることも多いため、主要駅までのアクセスは重視しました。
⑪贈答品などの買い物がしやすい
医師になり、結婚・子育てをすると、贈り物やお返しの機会が増えます。品質の良い商品を買うとなると、田舎では手に入らず、主要都市まで出る必要が出てきます。生活圏に一定の商業施設があるかも確認しておきましょう。

⑫災害リスクの確認
ハザードマップを必ず確認しましょう。特に水害・内水被害も視野に入れておきたいところです。近年は線状降水帯による豪雨災害が各地で相次いでおり、自治体のハザードマップは定期的に更新されています。候補地の最新版を必ずチェックしてください。
⑬接道道路の交通量
住宅前の道路の騒音・交通量は要チェックです。道路からの音は結構響きます。特に大きなトラックが通る道は響きやすく、落ち着いた住環境を希望される方は必ず現地で確認しましょう。
⑭暮らしのインフラ設備の充実(スーパー・公園・病院など)
これらの利便性も大切です。勤務医だと、仕事が遅くなった際に夜ごはんを自分で作るのは大変ですから、飲食店やスーパーが近いと助かります。最寄りにクリニックや救急告示病院があるか、子どもを連れていける公園があるかも、外したくないポイントです。
⑮周囲に住む方々の年齢層
子育て家庭が多いエリアのほうが、子育てに寛容で暮らしやすいと感じます。地域住民の年齢層は把握しておきましょう。
⑯周囲に住む人の雰囲気
ある程度、資金的にゆとりがある人は立地の良い場所に集まります。地価が高い地域は、駅からのアクセスが良く、子育て環境が充実した閑静な住宅街であることがほとんどです。周囲の医師をみても、やはり良い地域に住んでいます。周りの医師がどこに住んでいるか聞いてみて、地域の情報を集めることをおすすめします。
⑰夫婦それぞれが育った環境を考える
夫婦が育った住環境と近い環境は、なじみやすくスムーズです。マンション暮らしで育ったならマンションでの子育ても違和感が少ないでしょうし、一戸建てで育ったなら一戸建てでの子育てを検討するのが自然です。私たち夫婦はともに実家が田舎で比較的広い土地だったため、市内の住宅密集地ではなく、やや外れの郊外で閑静な住環境を探しました。

まとめ
今回は、医師(特に勤務医)が家を建てる際に悩みやすい土地探しで重要なポイント17選を、実体験を交えてまとめました。少しでも後悔しない土地選びの参考になれば幸いです。
土地探しでやってはいけない失敗を避けたい方は【注文住宅の土地探し】してはいけないNG行動3選を、建てる時期に迷う方は医師がマイホームを建てるベストタイミングもあわせてご覧ください。

